敗戦とトラウマ

書籍詳細

敗戦とトラウマ

著者

浜崎洋介

コード

9784828427515

カテゴリ

歴史

発売日

2025/8/1

本体価格

2,500円+税

ページ数

292ページ

サイズ

四六ソフト

内容

わたしたちはなぜ「あの戦争」を上手く語れないのか? 三島由紀夫、吉田満、城山三郎、丸山豊・・・・・・凄惨な戦場と様々な不条理、えも言われぬ充実感と耐え難い罪悪感。あの時、確かに日本人の中にあった感情とそれを失ってしまった喪失感が、戦争文学には刻まれていた!特攻、沖縄戦、敗戦……文学が刻んだ日本人の精神的断絶の深層を見つめる「戦争文学座談会」。

保守言論誌『表現者クライテリオン』が総力をあげて「あの戦争」を総決算。第1章【断絶編】、第2章【激戦編】、第3章【沖縄編】、第4章【特攻編】、4つの章、8作品について激論。文芸誌では真似できない自由闊達で素直な議論が、他のどこにもない新たなる戦争観に座談会参加者自身と読者を誘う。

私たちが抱えた痛みは無かったことになどできない。戦争が刻んだ日本人の精神的断絶の深層を覗き込み、痛みをもう一度自分たちのものとして受け止めなければ、日本人はまた戦争との適切な距離感が掴めず必ず暴走する。二度と「愚かに」戦争をしないための必読の書!

(危機的状況が亢進している今、)私たちがなすべきことも明らかではないか。すなわち、自分たちの「敗戦とトラウマ」に向き合い、そこにあった日本人の感情の事実を一つ一つ拾い上げながら、それを再び私たち自身の「掛け替へのない命の持続感」(小林秀雄「私の人生観」)へと統合すること。それは過去に辻褄を合わせるということではないし、過去に罪をなすりつけるということでもない。失敗も含めた過去を「我が事」とすることである。(「まえがき」より)

〈目次〉
第1章 断絶編

城山三郎『大義の末』
三島由紀夫『英霊の聲』

第2章 激戦編
櫻井忠温『肉弾』
丸山豊『月白の道』

第3章 沖縄編
大城立裕『カクテル・パーティー』
目取真俊『平和通りと名付けられた街を歩いて』

第4章 特攻編
吉田満『戦艦大和ノ最期』
島尾敏雄『出発は遂に訪れず

〈座談会参加者〉
藤井聡(編集長)、柴山佳太、浜崎洋介、川端祐一郎(以上、編集委員)小幡敏(第一回表現者賞)、施光恒(レギュラー執筆者)<解説>富岡幸一郎


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