

●清須会議。秀吉と勝家は和やかな雰囲気。
●秀長の息子は、とんでもない暴君だった?
資料の緻密な読解と考察で、真実を明らかにする本
知っているようで知らない、豊臣兄弟の真実がわかる!
【主な内容】
・秀吉は天皇家の血筋に繋がっていたのか?
・秀吉には知られざる兄弟姉妹がいた?
・秀吉には指が六本あった?
・「猿」と呼ばれた秀吉は鼠にも似ていた?
・「一夜城」「水攻め」は本当にあったのか?
・「中国大返し」は実行可能なのか?
・秀吉は清須会議で三法師を擁立したのか?
・賤ケ岳の戦いの「美濃大返し」は本当か?
・公家でもない秀吉が、なぜ関白になれたのか?
・「最高の補佐役」秀長が不祥事を起こしていた?
・秀長にはどんな家臣がいたのか?
・秀吉はなぜ養子・秀次を死に追いやったのか?
・秀吉は本気で朝鮮・明を征服しようとしていたのか?
天下人・豊臣秀吉と補佐役・秀長兄弟には多くのエピソードがあり、「通説」として知られている。一晩で城を築いた「一夜城」、わずか数日で大軍を移動させた「中国大返し」、柴田勝家と駆け引きを繰り広げた「清須会議」などは、ご存知の方も多いのではないだろうか?ところが、これらの「通説」はどれも間違っている。秀吉は、一晩で城を築いていないし、大軍を同時に移動させていないし、駆け引きもしていないのだ。なぜ、このような嘘だらけの「通説」が生まれたのか、そして真実はどこにあるのか。古今の史料を知り尽くした著者が、豊臣兄弟の真実を解き明かす。
〈目次〉
第1章 秀吉の出自と豊臣家の謎
第2章 武将・秀吉の軍略と政略にまつわる謎
第3章 天下人・豊臣兄弟の謎

フランドル絵画こそがイタリア・ルネサンスを変えた!
エイク、ボス、ブリューゲルに描かれた近代資本主義の闇
副島隆彦氏【推薦&解説】
芸術──
それは真実言論。
絵画のなかには画家たちが生きた時代の真実がこめられているのです。だから、その画家たちの真実を汲みあげることができれば、彼らが生きた歴史の秘密に迫ることができるはずなのです。(中略)
よく、芸術を鑑賞することについて、いろいろな観方があっていいし、そのほうが面白いと言う人がけっこういます。しかし、私はそうは思いません。芸術から直接放射されてくる真実の光をそのまま受け止めなければ、芸術を正しく理解することはできないと思うのです。芸術とは作者にとっての真実をそのまま伝えることのできる最高度のコミュニケーション・ツールなのです。(まえがきより)
〈目次〉
まえがき──芸術は「美」である以上に「真実」
第1章 フランドル絵画がイタリア・ルネサンスの起爆剤となった
第2章 ヤン・ファン・エイクがキリスト教に背を向けた
第3章 謎の画家がボスの奇想という毒の正体
第4章 ブリューゲルは農民作家などではない
第5章 なぜネーデルラントから近代が始まるのか

江戸時代にカラフルに、精緻に描かれた
江戸の町がいま眼前に活き活きよみがえる。
まち、ひと、文化の今と昔
江戸時代の大ベストセラー『江戸名所図会』。それを見ると江戸の庶民の日常の楽しみ方、文化の味わい方が見えてくる。それと比較しながら、「令和の東京」の繁華街を巡ると、思わぬ発見が色々できる。日本橋、両国・吉原、浅草・上野、新宿、江戸城——“江戸の残り香”を探して、散歩を楽しむ。令和の「写真・地図」と、江戸時代の「版画」の見比べが面白い!浮世絵や令和の街の写真・地図など、4色カラー満載の「見て楽しむ」本。
「浮世絵」は、江戸で生まれた江戸名物。江戸に出てきた人が記念に買って地元に持ち帰るお土産需要を見越して出版されました。つまり江戸に来たことがない人にもその魅力が伝わるように、ギュギュっと情報を凝縮しているんです。『江戸名所図会』は、江戸時代後期に江戸で出版された、江戸のガイドブックです。精緻を極めた描写力で、江戸の賑わいを克明に浮かび上がらせ、江戸時代に制作されたガイドブックの金字塔となりました。どうぞ細部にまでご注目ください。(「はじめに」より抜粋)
〈目次〉
第1景 商業経済の中枢・日本橋
第2景 盛り場・領国&吉原
第3景 宗教的聖地・浅草&上野
第4景 宿場町・内藤新宿
第5景 政治の要・江戸城

わたしたちはなぜ「あの戦争」を上手く語れないのか? 三島由紀夫、吉田満、城山三郎、丸山豊・・・・・・凄惨な戦場と様々な不条理、えも言われぬ充実感と耐え難い罪悪感。あの時、確かに日本人の中にあった感情とそれを失ってしまった喪失感が、戦争文学には刻まれていた!特攻、沖縄戦、敗戦……文学が刻んだ日本人の精神的断絶の深層を見つめる「戦争文学座談会」。
保守言論誌『表現者クライテリオン』が総力をあげて「あの戦争」を総決算。第1章【断絶編】、第2章【激戦編】、第3章【沖縄編】、第4章【特攻編】、4つの章、8作品について激論。文芸誌では真似できない自由闊達で素直な議論が、他のどこにもない新たなる戦争観に座談会参加者自身と読者を誘う。
私たちが抱えた痛みは無かったことになどできない。戦争が刻んだ日本人の精神的断絶の深層を覗き込み、痛みをもう一度自分たちのものとして受け止めなければ、日本人はまた戦争との適切な距離感が掴めず必ず暴走する。二度と「愚かに」戦争をしないための必読の書!
(危機的状況が亢進している今、)私たちがなすべきことも明らかではないか。すなわち、自分たちの「敗戦とトラウマ」に向き合い、そこにあった日本人の感情の事実を一つ一つ拾い上げながら、それを再び私たち自身の「掛け替へのない命の持続感」(小林秀雄「私の人生観」)へと統合すること。それは過去に辻褄を合わせるということではないし、過去に罪をなすりつけるということでもない。失敗も含めた過去を「我が事」とすることである。(「まえがき」より)
〈目次〉
第1章 断絶編
城山三郎『大義の末』
三島由紀夫『英霊の聲』
第2章 激戦編
櫻井忠温『肉弾』
丸山豊『月白の道』
第3章 沖縄編
大城立裕『カクテル・パーティー』
目取真俊『平和通りと名付けられた街を歩いて』
第4章 特攻編
吉田満『戦艦大和ノ最期』
島尾敏雄『出発は遂に訪れず
〈座談会参加者〉
藤井聡(編集長)、柴山佳太、浜崎洋介、川端祐一郎(以上、編集委員)小幡敏(第一回表現者賞)、施光恒(レギュラー執筆者)<解説>富岡幸一郎

スターリンの謀略、ヒトラーの失策、チャーチルの憎悪、ルーズベルトの老獪。共産主義に踊らされた世界のリーダーたち……世界支配を本当に目論んだのは誰か?「日本の戦争」は必然だったか?東大教授の書かない最新歴史研究。『東大教授には書けない「腹黒い」近現代史』(2024年刊)に続く刺激的な歴史対談、待望の続編が登場!
本書では、一般の歴史書がほとんど扱わない小国の動きにも焦点をあてたが、読者には、その意図を了解していただけるのではないかと思う。ヨーロッパは強欲で愚かな国の集合体である。だからこそ第一次大戦も第二次大戦もヨーロッパで起きた。米国の建国の父たちは、「ヨーロッパのもめ事には関わるな」と後世に警告した。彼らは、魑魅魍魎のヨーロッパ世界を知っていた。その教えに背き、ウッドロウ・ウィルソン大統領がヨーロッパの戦いに介入した。戦間期は、ウィルソンの間違いを米国民が悔いていた時期でもあった。国民の真摯な反省を、フランクリン・ルーズベルト大統領とウィンストン・チャーチル首相が粉砕した。そして第二次大戦となった。読者が、読了後に幾ばくかのデジャブを持つことができればこの企画は成功だと思う。歴史は繰り返す。本当の歴史を知らずして現代は語れない。(本書の渡辺惣樹「はじめに」より)
〈目次〉
第1章 既存の秩序・常識を壊したベルサイユ体制
第2章 戦間期を混乱させたフランスのわがまま
第3章 ソ連を一大プレイヤーに押し上げたスターリンの深謀遠慮
第4章 満洲国の主権にこだわりすぎた日本の落とし穴
第5章 ニューディールの失敗で参戦を決めたアメリカ・ルーズベルト
第6章 共産主義プロパガンダの集大成だったスペイン内戦
第7章 ヒトラーはどこで間違えたのか

宇宙開発の軌跡をひも解くと、人類の未来が見える。
米ソの競争によって大いに発展した宇宙開発は、
冷戦終了後、ISSに象徴される国際共同の時代へ。
そして今、米中の熾烈な競争が幕を開ける——。
宇宙開発の歴史を知ることは、人類の未来を知ることである。
・冷戦の終了で変化した宇宙開発の目的
・米ソとは異なる進化の道を歩んだ日本の宇宙開発
・アメリカ主導の「アルテミス合意」は、中国を意識したもの
・期待される「原子力ロケット」の研究
・世界初の「火星サンプルリターン」は、アメリカか中国か?
・地球にない宇宙資源を活用する時代へ etc.
宇宙開発は、資源を持たない日本にとって
極めて重要な国家戦略である!
国際情勢を大きなスケールで見ると、およそ150年を1周期として、戦争と平和の時代が交互に訪れているようにも見えます。直近の150年を見てみると、後半の平和の時代には、冷戦構造を抱えながらも国際共同の機運が高まり、ISSやアルテミスといった共存のための構想が実現されました。(中略)本書では、こうした宇宙開発の歴史を振り返りながら、「なぜ宇宙開発が必要なのか」「これからどんな役割を果たすべきなのか」といった問いについて、日本の立場から考えていきたいと思います。——本書、「はじめに」より
◎10ミニッツアカデミー講義録
〈目次〉
第1章  宇宙開発の流れを概観する
第2章  宇宙開発の初期段階 ~ロケット開発から人工衛星の打ち上げまで
第3章  人類が宇宙へ飛び出す時代へ
第4章  衛星探査機や惑星探査機の開発
第5章  冷戦の終了と変化する宇宙開発の目的
第6章   技術の確立、そして民間企業が参入へ
第7章  米ソとは異なる発展を遂げた日本の宇宙開発
第8章  太陽系の歴史を紐解く惑星探査
第9章  宇宙開発を継続するための「国際月探査」
第10章 宇宙開発における中国の台頭
第11章 政治の影響を免れない宇宙開発
第12章 月から火星へ ——Moon to Mars
第13章 地球にない宇宙資源を活用する時代へ
第14章 宇宙推進技術はどこまで進化したか
第15章 発展する宇宙空間利用と、進化する技術
第16章 宇宙開発は私たちの未来をどう変えるか