表現者クライテリオン 2021年7月号

書籍詳細

表現者クライテリオン 2021年7月号

カテゴリ

クライテリオン

発売日

2021/6/16

本体価格

1,238円+税

ページ数

240ページ

サイズ

A5ソフト

内容

☆巻頭言

コロナ禍対策で世界各国は今、狂ったように国債発行し、政府支出を拡大している中、
我が国日本は「孫子にツケ=借金を残すような『無責任』な事をしてはならぬ」とのかけ声の下、
政府支出拡大が中途半端な緊縮的水準に留まっている。
しかし、世界各国は、現下の大不況を放置することこそが『無責任』であり、現下の国民のみならず孫子の代の暮らし考えても、
今こそ「中央銀行」の力をフル活用し、徹底的に政府支出を拡大することが求められていると認識、実践している。
つまり我が国一国が、この経済危機に対処するという『責任』を果たしてはいないのである。
かくしていま求められているのは、現代経済システムにおける「中央銀行」という存在の強力な威力を認識し、
それを踏まえたうえで孫子のために財政を徹底拡大する事を措いて他にない。
こうした認識に立つ本特集が、日本財政が正気を取り戻す一助となることを祈念したい。

表現者クライテリオン編集長 藤井 聡


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●目次

☆【特集1】孫子のための「財政論」 中央銀行の政治学


(対談)
ケインズ革命を加速せよ! ――中央銀行のプラグマティズム/浅田統一郎×藤井聡
コロナ禍から資本主義の「その先」へ/大澤真幸×柴山桂太

・「選択的な財政支出」が日本経済を救う――成長政策・社会保障財源としての財政出動・金融緩和/飯田泰之
・いまこそ将来世代のための政策を掲げよ/森永康平
・国家の信用はどのようにして生まれてくるのか?/仲正昌樹
・現代的貨幣理論による財政学のアップデートは可能か?/佐藤一光
・貨幣史、国家、中央銀行、そしてその先へ/望月慎
・イデオロギーとしての「中央銀行の独立性」――ニュー・コンセンサスとMMTを比較する/金濱裕


☆【特集2】コロナがもたらす教育破壊
(対談)
「若者の未来」は守れるのか? ――社会学からの処方箋/宮台真司×藤井聡

・〈われ―なんじ〉の教育論――大学の死をめぐって/浜崎洋介
・コロナで加速した学校現場の混乱――高等学校からの報告/清水一雄
・一教師のコロナ禍体験記――マスク着用が当たり前になった学校で/?江啓祐


☆【特別インタビュー】
続 養老孟司、「常識」を語る――「不気味なもの」との付き合い方 コロナ・虫・解剖学/聞き手 浜崎洋介


☆【連載】
(連載対談)
・永田町、その「政」の思想(第4回)安倍・菅内閣の官邸システムの本質/佐藤優×藤井聡

・「危機感のない日本」の危機――メディアと日本の目を覆うべき転落のコラボ/大石久和
・欧米保守思想に関するエッセイ 第3回 ソルジェニツィン Part3/伊藤貫
・マルクスの亡霊たち――思想に殺された作家たち2/富岡幸一郎(虚構と言語 戦後日本文学のアルケオロジー)
・小さきモノへの愛 その?――日本人の原点/竹村公太郎(地形がつくる日本の歴史)
・福田和也――思想の揺らぎについて/平坂純一(保守のためのポストモダン講座)
・居場所は法の外に――日米暴走族の「自治」のエートス/川端祐一郎(思想と科学の間で)
・オオカミ少年と警鐘の倫理/松林 薫(逆張りのメディア論)
・移動の自由がもたらす「リベラル・ディストピア」――「移動せずともよい社会」を目指して?/白川俊介(ナショナリズム再考)
・「ポリティカル・コレクトネス」は多様性をもたらすのか? ――言葉から考える8/施光恒(やわらか日本文化論)
・伝統の価値――満州から独りで帰ってきた少年の話/仁平千香子(移動の文学)
・編集長クライテリア日記/藤井聡
・メディア出演瓦版/平坂純一


☆【書評】
『危機の日本史 近代日本150年を読み解く』佐藤 優・富岡幸一郎 著/前田龍之祐
『デヴィッド・ボウイ 無(ナシング)を歌った男』田中 純 著/田中孝太郎
『フィヒテ入門講義』ヴィルヘルム・G・ヤコプス 著/篠崎奏平
『計算する生命』森田真生 著/薄井大澄
『ベートーヴェンは怒っている! 闘う音楽家の言葉』野口剛夫 著/加藤真人


☆【その他】
・表現者クライテリオン信州・松本シンポジウム報告
・読者からの手紙
・「脱炭素化」の幻想「/コロナ全体主義」の心理学――エーリッヒ・フロムに倣って(鳥兜)
・基準なき国の、基準なき政府――宣言延長と五輪開催/キルケゴールとコロナ危機――〈絶望=不協和〉に喘ぐ日本人(保守放談)

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