☆巻頭言
日本は今、四半世紀に及ぶデフレ不況の継続の中、海外要因による物価高にも見舞われ経済疲弊は加速している。そして、米中露の覇権戦争の激化の煽りを受けて安全保障上の危機もまた急速に拡大している。
しかし岸田総理は、それらに対する抜本的対策を全てお座なりにしながら“人気取り”のための皮相的政策に終始しているやに見える。ところがそうした態度に対する世論からの総理批判は拡大せず、支持が不支持を上回り始めた。
つまり、国民は自らが政権を監視し批判する重大な責務を負っている事実を忘れ、日本の政治を「他者」としての政府に「任せきり」にしているのである。だとするなら、そのリーダーたる岸田文雄氏は、そんな「依存症」とも言いうる現代の日本人、すなわち『ニッポンジン』の象徴的存在であるとの実態が浮かび上がる。
本特集はこうした認識の下、岸田総理の政治を包括的に批評・批判することを通して現代日本人の本質をえぐり出し、現下の危機を乗り越える現実的方途を探らんとするものである。
表現者クライテリオン編集長 藤井 聡
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☆【特集】「岸田文雄」はニッポンジンの象徴である “依存症”のなれの果て
☆[特集座談会]
・岸田文雄とは何者か?/亀井静香×藤井 聡×浜崎洋介
☆[特集対談]
・佐高信が語る、岸田政権の腐敗と病理/佐高 信×藤井 聡
☆[特集論考]
・「日本の歴史」に聞く耳持たぬ岸田首相――その言葉は宏池会、財務省の鋳造品/上島嘉郎
・私たちの「からっぽ」を乗り越えるために――戦後日本人試論/浜崎洋介
・緊縮財政こそ財政破綻への道ではないか/森永康平
・人として持つべき「死生観」を失った感染対策の愚/甲野善紀
・「猿蟹合戦」から考える依存症者によって作られる社会の末路/仁平千香子
・表現の自由とは何か/呉 智英
☆[特別寄稿]
・SDGs批判序説/長谷川三千子
☆[新連載]
・経世済民 虫の目・鳥の目(第1回 紙幣から見えるもの)/田内 学
・塾生のページ
☆[連載]
・「危機感のない日本」の危機 天皇意識の喪失と日本の消滅/大石久和
・「農」を語る 第1回 人と自然を取り持つ「農」/中貝宗治×藤井 聡
・欧米保守思想に関するエッセイ 第11回 トクヴィルの民主主義批判 Part1/伊藤 貫
・徹底検証! 霞が関の舞台裏 脱藩官僚による官僚批評 第2回 「官高政低」がもたらす財政民主主義の否定/室伏謙一
・虚構と言語 戦後日本文学のアルケオロジー 第二十六回 大江健三郎の文学と戦後民主主義/富岡幸一郎
・逆張りのメディア論30 AIは新聞を殺すのか/松林 薫
・ナショナリズム再考 第21回 リベラリズムは世代間正義を論じることができるか(三)愛着と忠誠の政治哲学序説 十/白川俊介
・戦争を知らないオトナたち 第四回 凍てつく日の丸――落日の大地シベリアに生きる2/小幡 敏
・映画で語る保守思想 第4回 『仁義なき戦い』に見る、「父」を失った日本人(前編)/藤井 聡×柴山桂太×浜崎洋介×川端祐一郎
・葬られた国民作家 獅子文六(最終回)ユーモア小説の系譜――戦後派的デカダンスの時代に/平坂純一
・東京ブレンバスター5 柔術と英国フェミニズム/但馬オサム
・欲望の戦後音楽ディスクガイド 第3回 The Shaggs / Philosophy of the World/篠崎奏平
・編集長クライテリア日記 令和五年二月~三月/藤井 聡
☆[巻末オピニオン]
・安倍「器」論・再考――『安倍晋三 回顧録』を読んで/浜崎洋介
☆[書評]
・『異常の構造』木村 敏 著/前田龍之祐
・『中村菊男 政治の非合理性に挑んだ改革者』清滝仁志 著/田中孝太郎
・『新しい階級闘争 大都市エリートから民主主義を守る』マイケル・リンド 著/橋本 悠
☆[その他]
・多様性に関する多様な考察/髙江啓祐(寄稿)
・岸田総理のウクライナ電撃訪問をただ賞賛する愚(鳥兜)
・リモート国会は代議制の否定(鳥兜)
・「推奨」してもらいたい日本人――他者依存の成れの果て(保守放談)
・アメリカが「普通の国」になる日(保守放談)
・「コオロギ食」騒ぎと「新しい生活様式」(保守放談)
・読者からの手紙(投稿)
\未来は過去に語られていた!/
仮説と比較で読み解くと20倍面白くなるifの日本史!
歴史を動かしたのは誰か?
なぜ歴史はくり返すのか?
第一章●仮説で読み解く日本史
第二章●比較することで現れる本質
第三章●歪められた結果
第四章●歴史はくり返すのか
第五章●歴史を動かしたのは誰か
歴史の興亡は例外なく、人の一生のいとなみと同じ道筋をたどるものである。
人は生まれ、育ち、気力・体力の充実した壮年期の頂きを迎え、やがて下向して衰亡していく。不死の人はいない。
この個人の構造は、国家であれ、時代であれ、組織であっても個人でも、変わることはない。
換言すれば、これまでに読者諸氏が遭遇した出来事、これから出会うであろう未知の事件にも、
同じような経過をたどった過去の、同様の事例が必ずあった、ということになる。
「歴史は繰り返す。方則は不変である。それゆえに過去の記録はまた将来の予言となる」
自覚なき戦時経済の大問題!
資源高騰、環境対策、賃金高騰、設備投資の停滞など
日本経済待ったなし!
自己保身がつづく政財官ぶった斬り!
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特に経営者論については「そもそも経営者失格のお前がなにを偉そうに」
というご批判を覚悟のうえで、あえて思いのままをストレートな表現で語っています。
まあ、人生では失敗したけど、経営そのものでは失敗と呼べるまでのことはしていない
(経営者としては失格な)人間のたわ言と、流していただけるとありがたいです。
――「おわりに」より
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第1章 イノベーションが不得手な日本の現状
第2章 銀行化する日本の企業経営
第3章 二進も三進も行かない製紙業界
第4章 王子製紙との合併交渉の内幕
第5章 日本は業界2社、3社体制で生き残れるか
第6章 必要なのはシンプルな制度設計
明日、東アジアで軍事衝突が起きても、不思議はない。
経済ボロボロ。白紙革命ショック。米中関係は絶縁!
「一世一代」の勝負の時が中国に迫る
“内情に精通したプロ”が語るリアルな近未来
実現してしまった常務委員人事の最悪シナリオ/覆ってしまった習近平と胡錦濤との北戴河会議での合意
トラウマとなった薄熙来によるクーデター未遂事件/中央書記処になぜ警察関係者が3人も入ったのか?
ある日突然反故にされた共産党と上海人との黙約の契約/コツコツとつくり上げてきた共産党への信頼は覆った
またもや共産主義化する中国から金持ちが逃げ出していく/日本で45年もかかった生産数減を中国は6年で達成
中国への関与政策はオバマ政権時代にすでに終わっていた/中国で通じる「台湾統一のためにみんなで我慢しよう」
経済損失や失敗よりも何もやらないリスクのほうが大きい/台湾有事で日本が隙を見せたら中国は必ず攻撃してくる
米軍が撃墜したグレーゾーンを飛ぶ偵察気球
◎もくじ
第1章 盤石となった一強体制
第2章 迷走必至の政権運営
第3章 習近平とは何者なのか?
第4章 白紙革命が共産党支配を揺るがす
第5章 沈みゆく中国経済
第6章 確実に築かれてきた中国包囲網
第7章 台湾有事は現実化する!
終 章 偵察気球が導く米中断絶
改憲して、自衛隊を合憲にすること。まずはそこからです!――田原総一朗
いつ、親中派から転向したんですか?――ケント・ギルバート
目前に迫る中国の脅威!
日本はアメリカの“道具”に過ぎない!?
▼アメリカは、日本を真の同盟国として認めているのか?
⇒アメリカこそ「世界一の侵略国」ではないのか?
⇒中国が台湾に進行する危険性はどのくらいか?
⇒アメリカと中国、日本を“食い物”にしてきたのはどっちだ?
⇒アメリカに押しつぶされた“日の丸半導体”は、復活できるのか?
⇒「アメリカが守ってくれる」は身勝手な幻想である
⇒今こそ日本は“米国コンプレックス”と、“中国への贖罪意識”から脱却すべき!
おそらく、多くの日本人が本当に知りたいことは、いざ台湾有事が起きた場合に、
アメリカは日本をどこまで本気で守ってくれるのか、であろう。実は私の問題意識もそこにあった。
アメリカにとって地政学的意義や極東政策が変われば、日本はいつでも切り捨てられる可能性があるからだ。
ゆえに、日本は単なる道具ではなく、いつでもアメリカに必要とされるような役割を持たなければならない。
―――田原総一朗「はじめに」より
がんになっても、幸せな人生を!
ヨミドクターの人気連載を書籍化!
NHKドラマ「幸運なひと」(主演:生田斗真/多部未華子)で医療監修。
日本一大きいがん専門病院の腫瘍内科医が、
がんの悩みや質問に答えます。
病気は人生の一部にすぎません。
がんになっても、「幸せな人生」を中心に考えればよいのです。
□“治療のために生きている”のではなく、“自分らしく生きる”ために治療する。
□“今ここにある医療”は10年前の“夢の医療”。最大限の活用を。
□治療する目標を意識し、治療のプラスとマイナスのバランスを考える。
□腫瘍マーカーに一喜一憂しない。体が感じる変化の方がずっと重要。
□根治は目指さなくていい。“いい状態で長生き”が目標。
○がんとうまくつきあって、「自分らしく長生き」を目指しましょう。○
腫瘍内科医として、がんと向き合う患者さんとともに歩んできて、気づいたことがあります。
がんという病気そのもの以上に、がんの「イメージ」が、がん患者さんを苦しめているということです。
「がんになったのは自分のせい」「治らなければ絶望」「つらくても治療に耐えるしかない」
「抗がん剤が最後の希望」「がん患者らしく生きなければいけない」「がんがあったら幸せにはなれない」等々。
でも、こんなことはありません。がんは誰でもなるものです。
がんになっても、がんが治らないとしても、身構えすぎず、自分のペースで治療を選び、あせらず、自分らしく生きて、幸せを目指せばいいのです。
がんを患っている方や、ご家族、そして、これからがんになるかもしれないすべての方が、本書を読んで、気持ちがラクになることを願っています。