表紙:土屋太鳳&佐久間大介
★COVERインタビュー&撮り下ろし★
土屋太鳳&佐久間大介(『マッチング』)
作品紹介
★interviews★
中島健人 「生中継!第96回アカデミー賞授賞式」
石丸幹二 『映画ドラえもん のび太の地球交響楽』
鈴木昂秀 『ただ、あなたを理解したい』
奥平大兼&鈴鹿央士 『PLAY! ~勝つとか負けるとかは、どーでもよくて~』
髙木雄也 「東京輪舞」
中村隼人&市川團子&中村米吉 スーパー歌舞伎「ヤマトタケル」
井上芳雄 「メディア/イアソン」
★海外interviews★
ケイリー・スピーニー 『プリシラ(原題)』
ソフィア・コッポラ監督 『プリシラ(原題)』
マイケル・ファスベンダー 『ネクスト・ゴール・ウィンズ』
タイカ・ワイティティ監督 『ネクスト・ゴール・ウィンズ』
ショーン・ダーキン監督 『アイアンクロー』
ジュスティーヌ・トリエ監督 『落下の解剖学』
連載
「ワールド・エンターテインメント通信」
我が国の国家的凋落は今やもう、尋常でない水準に達している。そしてその凋落を導いていると言われるデフレや少子高齢化等の諸問題のさらに背景に存在しているのが、社会、経済を支える下部構造「インフラストラクチャー」、すなわち「インフラ」に対する国民的無関心だ。
我々の社会・経済活動は、全て交通、防災、資源、食料に関する各種インフラの「上」で展開されるものである以上、その下部のインフラが劣化すれば必然的に劣化する。それ故、弱肉強食の競争に晒されている世界各国は可能な限りのインフラ投資に勤しんでいる。ところが現在我が国においてだけはインフラ投資が著しく滞り、その必然的帰結として衰退の一途を辿るようになってしまった。
それにも拘わらず、日本の学界や政界、言論空間の「インフラ」に対する無関心は常軌を逸した水準に達している。かくしてこのインフラに対する国民的無関心こそが、日本国家の激しい凋落の元凶なのだ。
ついては本誌では、総合的な状況認識に基づく大局的かつ個別具体的なインフラ論を基軸とした地域再生、国家再生プロジェクトを探求する実学的思想を巡る特集「日本を救うインフラ論」を企画する。
表現者クライテリオン編集長 藤井 聡
〔特集〕
日本を救うインフラ論――今、真に必要な思想
【特集座談会】
・「インフラ論」なくして政治は語れず/脇 雅史×西田昌司×藤井 聡
・インフラ論で日本は「明るく」なる/白水靖郎×藤井 聡×浜崎洋介
【特集インタビュー】
・「水道老朽化」と「水不足」に危機感を持て/橋本淳司
【特集論考】
・国土計画と産業政策――戦後体制の最良の部分を蘇らせよ/柴山桂太
・緊縮財政論がインフラを蝕む――貧困化の道を突き進む日本/大石久和
・流域共同体の誕生、崩壊そして再生――分散社会へのインフラ投資/竹村公太郎
・理念・理想なきインフラ政策が導く未来/佐々木邦明
・インフラを語ることは、将来の日本と社会のあり方そのものを語ることである/小池淳司
・阪急沿線開発事業にみられる小林一三の思想――真に豊かな国家とは/星山京子
・宮本常一のインフラ論――地方の孤立を救う道路啓開論/中尾聡史
・土木バッシング世論の「黒幕」/田中皓介
・「毒」のある意志――日本人の苦手なインフラ思考/川端祐一郎
【特別座談会】
・アカデミズムとジャーナリズムの連携を探る――学術誌『実践政策学』がめざすもの(後編)/石田東生×桑子敏雄×森栗茂一×藤井 聡
【連載】
・「アジアの新世紀」
中国化の先に来た「リストカット化する日本」(後編)/與那覇 潤(聞き手 浜崎洋介)
危機と好機 安岡正篤の場合(最終回) 日本主義がつくる「アジアの新世紀」/大場一央
台湾・金門島から考える、東アジアの安定とは/田中孝太郎
・「危機感のない日本」の危機 経営者による日本破壊/大石久和
・「農」を語る(第3回)有機農業は日本再生の第一歩である/松原隆一郎×藤井 聡
・虚構と言語 戦後日本文学のアルケオロジー(第三十回)マルクスの亡霊たち 日本人の「一神教」理解の問題点②/富岡幸一郎
・徹底検証! 霞が関の舞台裏 脱藩官僚による官僚批評(第7回)公共事業悪玉論が日本を自然災害に対して脆弱にした――「財政余力」ではなく「国土強靭化余力」の形成を/室伏謙一
・映画で語る保守思想(第9回)戦争が呼び覚ます「運命」の感覚――『ひまわり』を題材に(後編)/藤井 聡×柴山桂太×浜崎洋介×川端祐一郎
・経世済民 虫の目・鳥の目(第6回)お金の蓄積が将来の備えにならない当然の理由/田内 学
・欲望の戦後音楽ディスクガイド(第8回)Beck / Mellow Gold/篠崎奏平
・東京ブレンバスター⑩ 日本的ダサさが世界をリードする――アバンギャルディ、没個性の個性/但馬オサム
・編集長クライテリア日記 令和五年十二月~令和六年一月/藤井 聡
【巻末オピニオン】
・平和的であれ、暴力的であれ/川端祐一郎
【書評】
・『訂正可能性の哲学』東 浩紀 著/粕谷文昭
・『きみのお金は誰のため』田内 学 著/小野耕資
・『「逆張り」の研究』綿野恵太 著/前田龍之祐
・『食客論』星野 太 著/橋場麻由
【その他】
・(第六回)表現者賞発表
・正統(ショウトウ)とは何か/前田健太郎(寄稿)
・「政治」を失った社会――敗けてしまった国の末路(鳥兜)
・世界を動かす「ありがた迷惑」な思想(鳥兜)
・不確定事実に対する「知らんけど」批判による常識強化(保守放談)
・派閥は保守政治の宿命(保守放談)
・キャンセルカルチャーとしての「派閥解散」(保守放談)
・塾生のページ
・読者からの手紙(投稿)
日本で女性を中心に熱狂的な支持を受け、話題になった『ミッドサマー』。本作のアリ・アスター監督による新作映画『ボーはおそれている』が全米公開され、
俳優のエマ・ストーン、マーティン・スコセッシ監督、ポン・ジュノ監督、ギレルモ・デル・トロ監督ら、映画から愛される錚々たるクリエイターたちが、本作への支持を表明。
その一方で物議の渦が全世界へ広がっている話題作にして超問題作『ボーはおそれている』を特集します。
また、主演のホアキン・フェニックスの基礎知識や、本作の製作会社で、いまアメリカで最もヒップで最先端の映画を提供する「A24」作品の魅了やスタジオの最前線を紹介します。
◇映画の常識をブッ壊すA24ーー監督・出演者が語る作品の魅力
◇精神科医 樺沢紫苑の異次元解説『ミッドサマー』
岡田監督と36年。
その球道心を深く知る「トラ番」が、
若手を伸ばし、チームを強くしたナゾを解く!
阪神タイガース承認本。
皆に慕われるリーダーの生き方、考え方とは何か?
------------------------
ありのままにみる観察、なぜそうなるのかを考える考察、
次はどうなるかを推察、全体を見渡し深く知る洞察。
選手たちが「え? と思うような作戦や用兵がズバリ当たる」
「まるで予言者」「未来から来たんじゃないか」・・・と驚く采配は、
この察する能力にある。
深くみたうえで話した言葉には当然深みがあるわけだ――本文より
------------------------
患者の幸福を考えない、医者と官僚の利権天国。
この国は破綻する!
現場のリアルを知る関係者たちが、
「厚生労働省ムラ」の罪を告発。
藤井氏による「特別書下ろし」を加え、
論壇誌『クライテリオン』の大人気特集を書籍化!
ウイルス学者 宮沢孝幸氏と藤井聡氏との特別対談も収録
------------------------
「過剰医療」問題が隠蔽され続けてきたのは、
100兆円規模にも及ぶ病院や製薬メーカー、
保険会社といった医療関連業界にとって、
それが「不都合な真実」だったからだ。
彼らは医療が過剰であればあるほど、
利益を拡大できるのだ。
しかも彼らは常に、戦後日本を覆う
「生命至上主義」という空疎なイデオロギーで正当化され続けた。
これがあれば、過剰医療の批判者たちを
常に「生命を軽んじる人非人」扱いし、無力化できるからだ――本文より
------------------------
◇特集
『日本の救世主となる! “大麻”のほんとうのこと』
■巻頭:
『大麻元年~日本の大麻の未来を見つめる~』
●長吉秀夫
『大麻取締法改正が日本復活の切り札となる』
●赤星栄志
『「大麻取締法」の真実』
●舩井幸雄
◇連載
●舩井勝仁
主幹から
今月号タイトル:地政学的課題の本命
●副島隆彦
評論家、副島国家戦略研究所<SNSI>主宰
連載テーマ「誰も書かない世の中の裏側」
今月号タイトル:フランス女優ジェーン・バーキンの死(76歳)から思うこと
●古歩道ベンジャミン
フリージャーナリスト
連載テーマ「新しい時代への突入」
今月号タイトル:日本の永田町へと波及した欧米既存体制の崩壊
●船瀬俊介
地球環境評論家
連載テーマ「マスコミのタブー200連発」
今月号タイトル:昆虫は、地球外生命体か…? 超古代に飛来したエイリアン
――“反重力”飛行、「変態」「擬態」……すべての謎が解ける
●飛鳥昭雄
サイエンスエンターテイナー
連載テーマ「情報最前線――未来への指針」
今月号タイトル:「Japan Crash(ジャパンクラッシュ)」日本社会が大崩壊する①
●安西正鷹
『みち』論説委員
連載テーマ「お金の謎に迫る」
今月号タイトル:「持続可能性」を推進する本当の狙いは何か(6)
●金原博昭
オリオン形而上学研究所 代表
今月号タイトル:第二のトンネル《その25》第七章 地球の中心とシャンバラの崇高な世界+
●新堂冬樹
小説家
罪と罰2023 第20回
◇読み切り
●インタビュー:Ai Tamura Rosa
今月号タイトル:宇宙と薬草と命
●船瀬俊介×矢山利彦
今月号タイトル:電子(Electric)と心(Mind)の円滑なる巡り(Circuit)
有害電磁波を地球のゆりかごに
◇今月号の見どころを、一部ご紹介
■巻頭
●長吉秀夫
『大麻元年 ~日本の大麻の未来を見つめる~』
――――――――――――――12ページ
75年を経て、ついに大麻に関する法律が変わります。GHQによって一方的に決められ、その後、国内で科学的な検証も行われずに規制されてきた大麻草は、日本の未来をどのように変えていくのでしょうか。故・舩井幸雄氏は、晩年の著作『悪法!!「大麻取締法」の真実』の中で、大麻の復活が日本国内の経済を押し上げ、生活を豊かにするチャンスになると語っています。欧米のみならずタイなどのアジア諸国でも、大麻による新たな産業が勃興しています。
大麻は、医療や産業などの最先端素材として注目を集めています。成長が早いため二酸化炭素の吸収率も高く、脱炭素素材としても大きな可能性を秘めています。
日本の伝統と最先端の技術力が再び大麻草と出会うことで、私たちの生活はどのように変わっていくのでしょうか。
この連載では、法改正のタイミングを「大麻元年」と位置づけ、大麻に携わる人物へのインタビューやデータを通して、大麻のある豊かな日本の姿を考えてみたいと思います。
第一回は、大麻の法律がどのように改正されるのかをできるだけわかりやすく解説するとともに、大麻復活を通してGX(グリーントランスフォーメーション)に挑戦する地域についてご紹介します。
●赤星栄志
『大麻取締法改正が日本復活の切り札となる』
――――――――――――――24ページ
大麻取締法(1948年制定)は、花穂、葉、未熟な茎、根を違法とし、成熟した茎、種子を合法とする植物部位による規制でした。法改正では、大麻、Δ9-THC、Δ8-THC、化学的変化により容易に麻薬に生成するもの(例:THCA)を「麻薬及び向精神薬取締法(以下、麻向法)」の「麻薬」に位置づけました。そして、大麻取締法を「大麻草の栽培の規制に関する法律(以下、栽培法)」と名称を変更し、大麻草の栽培に特化した法律へと衣替えをしました。大麻取締法にはなかった目的規定が、栽培法には「第一条 この法律は、大麻草の栽培の適正を図るために必要な規制を行うことにより、麻薬及び向精神薬取締法(昭和二十八年法律第十四号)と相まって、大麻の濫用による保健衛生上の危害を防止し、もつて公共の福祉に寄与することを目的とする。」と明記されました。法改正を理解するには、麻向法と栽培法のセットで捉える必要があります。わかりやすいように、大麻草の医療、嗜好、産業、伝統の4つの事業領域との関係を見ていきます。